#214 あん/生まれてきた意味がそこに詰まってるから。

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あん /満足度★★★★★(5)an-movie/ジャンル:ヒューマンドラマ/113分/監督:河瀬直美/2015年/日本,フランス,ドイツ/配給:エレファントハウス

 

ひとの日常の”声”がこんなにも心地いいなんて。

主題歌 秦 基博「水彩の月」

→良すぎて買いました。エンドロールは男泣きします。ドラ泣きじゃないよ。あれそういえば主題歌、あれも秦基博。。。

▼後で読む。

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ストーリー説明
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(C) 2015 映画『あん』製作委員会 / COMME DES CINEMAS / TWENTY TWENTY VISION / ZDF-ARTE

刑務所から出所したのち、どら焼き屋「どら春」の雇われ店長となった千太郎の店に、徳江(樹木希林)という女性がやって来る。その店で働くことを強く希望した徳江を千太郎は採用。徳江が作る粒あんが評判となり、店は大繁盛。そんな中徳江は、つぶれたどら焼きをもらいに来ていた女子中学生のワカナと親しくなる。ところがある日、かつて徳江がハンセン病を患っていたことが近所に知れ渡り……。

引用:シネマトゥデイより

○感想
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(C) 2015 映画『あん』製作委員会 / COMME DES CINEMAS / TWENTY TWENTY VISION / ZDF-ARTE

映画を観はじめて、5〜10分くらいで「これはもう傑作だ!!」って思うことがあります。最初から引き込まれ、その世界に浸ってしまうことがあるんです。そんな経験ができた稀有な映画、それが今回ご紹介する「あん」。

シネスイッチ銀座で観ました。金曜の夜ということで満席で、甘く見て10分前に来た私は一番前で観ました。そういえば、昨年の今頃もこの映画館でヒットした「チョコレートドーナツ」という映画がありました。

今年はどうやらドーナツではなく「どら焼き」がヒットしそうです。

多くは語らず感じさせる映画。
月や星を眺めながら歩きたいなぁって穏やかな気分にさせる映画です。簡単に言うと、人生につまずいてしまった男が、かつて似た目を持った経験のある女性との出会いが自由を与えてくれた映画です。

第68回カンヌ国際映画祭ある視点部門に出品された河瀬直美監督の映画。
本当に素晴らしい映画でした。間違いなく今年観た邦画の中でトップに入ります。正直やられました。この映画の舞台が東京西東京にある「東村山市」という所なのですが、こちら私の育ちの故郷。小学校のときから20年間育ってきた場所でして、それで観たというのもあるのですが、それ抜きにしてもとっても良い映画でした。

なので、個人的に思入れの詰まった感想になってしまうのですが、以下「舞台:東村山」「3人の俳優の魅力」「どら焼きとハンセン病」の3つに分けて感想を書きます。

舞台:東村山

オープニングからお馴染み「西友」が出てきます。
どら焼き屋「どら春」のセットが組まれたのは、西武新宿線「久米川駅」の南口周辺らしいです。桜並木が綺麗な春に訪れたいですね。

詳しくは以下アプリにて。

東京ロケたび | TOKYO LOCATION GUIDE 3.00.02(無料)App
カテゴリ: 旅行
販売元: Tokyo Metropolitan Government – Tokyo Metropolitan Government(サイズ: 10.8 MB)
全てのバージョンの評価: 無し(0件の評価)

あと、電柱を見たら、栄町2-16とあったので以下のあたりですかね。正直ピンとくる場所はなかったのですが、懐かしい馴染みのロケーションが心地よかったです。

参照:映画「あん」私設宣伝部 映画を後押しする情報

3人の俳優の魅力

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(C) 2015 映画『あん』製作委員会 / COMME DES CINEMAS / TWENTY TWENTY VISION / ZDF-ARTE

樹木希林、永瀬正敏、そして樹木希林の孫娘である内田伽羅。3人のそれぞれの思いが中心となって物語は進みます。樹木希林さんは言うまでもなく、いつものあの自然な演技です。おそらくアドリブもたくさんあったのでしょう。驚いたのが、永瀬正敏さん。野暮ったい、ミステリアスな男として登場しますが、永瀬さんもおそらくアドリブがたくさんあったんじゃないでしょうか。樹木希林さんとの掛け合いが素晴らしく自然で、途中途中くすっと笑ってしまいます。

永瀬さん演じるどら焼き屋の店長。過去については詳しく語らないまま進みますが、静かな中で内にこもっている、わだかまりが痛いほど伝わってきます。樹木希林さん演じる徳江さんと、一緒にどら焼きを作っている内に自分と重ね合わせます。そして恐らく母親を重ねて。。。苦しいと思わせる場面は直接描かれてません。だからこそ、想像させられます。そしてあの涙に心が締め付けられる思いをしてしまいます。

そして、徳江と心を通わせる女子中学生ワカナ役を演じた内田伽羅さん。彼女もさすがです。顔は本当にごく普通の少女という感じですが、その”普通さ”がこの映画の日常に非常にマッチしています。

そして、全編にわたって、ひとの声が気持ち良いです。なんか自然なんですよね。音楽が皆無の映画ですが、その自然の音がすっごいリズムもあり心地よい気分にしてくれる不思議な映画です。

また、人の映し方が印象的です。人やものにピントを合わせて、背景をボカす感じの見せ方をしていて映画が一連の写真のような気分がします。

どら焼きとハンセン病

前半は野暮ったい感じがよく似合う永瀬さん演じる店長が樹木希林の指導による”あん作り”が中心になっています。思わずどら焼きが食べたくなるかと思います。そして後半は、かつてハンセン病から社会から隔離された場所で生きざるを得なかったひとたちの思いが描かれます。

樹木希林さんは、インタビューにて、ハンセン病について無知だった自分を恥だったと思うと述べています。

私自身、前述したように多磨全生園がある東村山市に育ちましたが、ハンセン病の療養所ということだけで詳しくは知りませんでした。知る機会はたくさんあったのにです。なんとなく触れてはいけないようなそんなイメージがあったのかもしれません。

”知らないふりをするのが一番の罪かもしれない”

まさにそうかと思いました。

河瀬直美監督:ハンセン病の患者さん=悲しい、つらい人たちという、社会が作ったイメージでは描きたくなくて。彼らの存在について知らないふり、見ないふりをすることが一番の罪かもしれない。無関心ではなくて関わっていくこと、関わっていった先に何が残るのか、相互の関わり合いから生まれる関係性や物事を描けたらいいなと思っていました。それこそが生きることを肯定し、この世界の美しさを伝えることにもなると思うんです。

・引用:『あん』樹木希林&永瀬正敏&河瀬直美監督 単独インタビュー – シネマトゥデイ

変に誤解を与えず、悲劇的にもいかにもな映画的にもせず、ごく普通にその日常が描かれています。だから、なんか私たちは寄り添えるのだと思います。実際に店長と女子中学生のワカナが全生園を訪れるシーンがあります。そこで暮らすひとたちの笑顔の日常に、二人は顔を綻ぶんですよね。そこのシーンがとても良いです。

ハンセン病で少女のときから隔離された徳江さん。そして店長、女子中学生のワカナも、”何かの”しがらみにより、あたかも鳥かごの中の小鳥のように自由に動き回れなないという共通点があります。自分が誰かによって閉じ込めされているようで窮屈で、綺麗なはずの自然も素直に楽しめない。

「誰にも生まれてきた意味がある」。

ちょっとしょっぱいどら焼きが、甘みを引き立たせる。
きっとまた人生もそういうものだと思わせる、深く深く心に染み入る映画でした。

どら焼き、いかがですか?
5個下さい!人数分割り切れてなくても仲良くシェアしてね。

読んで頂いて、ありがとうございます。

どら焼き食べたくなったら以下のお店へ。

どら焼き女子 -ちょっとニッチなどら焼きガイド- | 箱庭 haconiwa|女子クリエーターのためのライフスタイル作りマガジン

「黒船どらやき」美味しいですよ。
黒船どらやき | 黒船 QUOLOFUNE

●参照

○予告

公式サイト

○参考に読んだおすすめ感想ブログ/サイト
あん (2015)【映画】どら焼きの中のライフイズビューティフル | コタノト!
こねたみっくす:『あん』 – livedoor Blog(ブログ)
河瀬直美監督「あん」カンヌ映画祭・ある視点部門オープニング作品に決定 : 映画ニュース – 映画.com
『あん』樹木希林&永瀬正敏&河瀬直美監督 単独インタビュー – シネマトゥデイ

▼愛知県新城市の桜 ドリアン助川 小説「あん」朗読

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