
はじまりのうた /満足度★★★★★(5)BEGIN AGAIN/ジャンル:ヒューマンドラマ(音楽)/104分/監督:ジョン・カーニー/製作:2013年,日本公開:2015年/アメリカ
同じ”痛み”を持ったもの同志だからこそ、最高に幸せになれる、笑顔になれる映画
▼映画『はじまりのうた』スペシャルミュージッククリップ「Lost Stars」
▼スポンサーリンク
ストーリー説明

ミュージシャンの恋人デイヴ(アダム・レヴィーン)と共作した曲が映画の主題歌に採用されたのを機に、彼とニューヨークで暮らすことにしたグレタ(キーラ・ナイトレイ)。瞬く間にデイヴはスターとなり、二人の関係の歯車に狂いが生じ始め、さらにデイヴの浮気が発覚。部屋を飛び出したグレタは旧友の売れないミュージシャンの家に居候し、彼の勧めでこぢんまりとしたバーで歌うことに。歌い終わると、音楽プロデューサーを名乗るダン(マーク・ラファロ)にアルバムを作ろうと持ち掛けられるが……。
引用:シネマトゥデイより
○感想

個人的にかなり好きです。大好きな映画でした。何かに打ち込むとき、忘れてはならないある大事なことを思い出させてくれるから。
『ONCE ダブリンの街角で』のジョン・カーニー監督です。
同じく音楽をテーマにして放つヒューマンドラマなんですが、『ONCE ダブリンの街角で』の方はドキュメンタリータッチでドラマぽいストーリーがない感じがあるのですが、今作は、軸となるドラマがあり、とっても共感しやすい内容になってます。
もちろん、今回も音楽が素敵です。「LOST STARS」は、第87回アカデミー賞の歌曲賞にノミネートされています。
夢へと再チャレンジする映画なのかと言ったらそうではないかもしれません。グレタは音楽で売れること、スターになることを目指してないですからね。純粋に自分の想いを音楽にして伝えているというのが正しいのかもしれません。死ぬほど好きな恋人に想いを伝える手段であったり。プロデューサーのダンも彼女に影響され、お金を儲けるための音楽作りというより、純粋に音楽を楽しでいることを恐らく思い出しているのが印象的でした。
恋愛映画でもないです。失恋したひとには刺さる内容ではありますが。。というより、くそったれな毎日を打破しようと、そのかすかな光を周りの同志ともに輝かそうとする映画だと思います。
この映画って、ネットの口コミがあったり、ネットで音楽が買える現代だからこそ成り立つ映画だと思います。自分の曲をたくさんの人に伝えたいと思ったとき、レーベル会社に自分のデモテープを作り売り出します。でもデモテープ作りはお金がかかるんです。音楽機材が整ったスタジオを借りなくてはならないし。

でもプロデューサーのダンはスタジオを借りる金がなければ外で録音すれば良いじゃないかと、路上で録音をするアイデアを出します。街の音、車の音、自然の音、そして近くで遊んでいる子どもまでも一緒に音を奏でる一部となる。その発想が好きです。本当に音楽が好きなひとの発想だからこそ素晴らしいのです。決して良い音を撮ろうとするのではなく、変にアレンジするのでもなく、そのままの生の感情、音を楽しむこと。
その融合や様々な偶然が重なり、ひとつのアルバムを作り上げるその過程が、最高に輝いていて見てて眩しいです。みんな楽しそうだから、それを応援したり、引きつけられます。キラキラしてるから。NYの街の魅力もそれを盛り上げています。
恋人デイヴ役はマルーン5のアダム・レヴィーンです。ノーギャラというところがまたこの映画のコンセプトと重なってるなんて粋じゃないか!!!
▼マルーン5のアダム・レヴィーンがオスカーで歌声を披露!【第87回アカデミー賞】 – シネマトゥデイ
今なら冒頭映像が観れます。
▼『はじまりのうた』冒頭映像 – スペシャル映像 – Yahoo!映画
ダン側の視点でのこの出会いの場面がすっごく!良い。酔っ払っているダンには、見えない&聞こえない楽器のアレンジが聞こえるんんですよね。それがグレタの音と重なっていくのです。あの演出とても素敵です。
ここでの、グレタとダンの出会いのいきさつを2人の角度から振り返るのですが、そこがまたいいですね。2人ともそれぞれ最悪な日を送った後出会うのですが、それが最高の日になります。

スティーブも良い。ワンチャンスのポッツ役です。めちゃいいやつなんです。グレタが失恋したとき、それを悟り、何も言わず抱きしめたり。「美味しくなあれ」って言いながらお茶を入れるところとかめっちゃいいやつすぎて泣けるーーーー。。。ちなみに何も言わず、抱きしめるのはグレタがダンにもするんですよね。それもいい。同じ”痛み”を持った共感っていいですよね。
街中でイヤホンをスプリッターでつないでひとつの音楽を聴きながら歩く場面好きです。別れた彼氏に留守電に音楽を聴かせるあれとかいいよね。楽しそう。herでも同じような場面ありましたよね。あれは、見えるのはhひとりではありますが、、、、、
やってみたいな。わざわざクラブまで行ってさ。みんなと違う曲2人で聞いてるの。いいじゃない。
ラストもとっても良いです。あのラストがあるからこそです。純粋に好きな事をするって素敵だなって思います。そしてそれを一緒に叶えようとするひと。ひとりじゃないからいい。
自分が映画のイベントをやって実現したいこともあぁいうことだったりします。だからこそ、個人的に想いがつまった映画でした。
辛い状況であっても、なんでも発想を変えて、そしてそれを楽しんだもの勝ちです!!!!
余韻をも楽しむ映画です。
読んで頂いて、ありがとうございます。
●参照
○予告
▼キーラ・ナイトレイ「LOST STARS」
片平里菜さんの「LOST STARS」も良いですよ。
▼Tell Me If You Wanna Go Home
○参考に読んだおすすめ感想ブログ/サイト
◆『はじまりのうた』感想、夢は既定路線じゃなくても実現させれる! – A LA CARTE
◆「はじまりのうた」男に頼る事無く、一人で立ち上り音楽を生んでいく姿は誰もが憧れる存在です。|ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!
●もし宜しければ、記事を読んだ感想を右下”コミュニティ”と書かれているアイコンからお願い致します。(PCで見たときのみ現れます)
●採点基準についてはこちら→映画感想(レビュー)の作法/映画ブログをやっていてよかったなー、という瞬間
●宜しければFeedlyの登録もお願い致します。(週2〜3回更新しています。)
▼スポンサーリンク