#191 ビッグ・アイズ/目は心の窓

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ビッグ・アイズ /満足度★★★★☆(4.5)BIG EYES/ジャンル:伝記(人間ドラマ)/106分/監督:ティム・バートン/製作:2014年,日本公開:2015年/アメリカ

 

爽やかな復讐劇!(ゴーンガールとは違うよ)

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ストーリー説明
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1950年代から1960年代にかけて、哀愁漂う大きな目の子供を描いた絵画「BIG EYES」シリーズが世界中で人気を博す。作者のウォルター・キーン(クリストフ・ヴァルツ)は一躍アート界で有名人になるものの、何と実際に制作していたのは内気な性格の妻マーガレット(エイミー・アダムス)だった。自身の感情を唯一表現できるBIG EYESを守るため、マーガレットは自分が描いたという事実の公表を考え……。

引用:シネマトゥデイより

○感想

真面目な伝記映画と思いきや、、、、これはコメディでもあり、成功劇でもあり、そして法廷映画でもあるんです!そこが素晴らしい。そして何と言っても、クリストフ・ヴァルツの怪演ですね。「シャイニング」のジャックニコルソンかと思うくらいのホラーでした。笑

予告もあまりちゃんと観てなかったのもあり、そこまで期待していなかったのですが、やっぱり人間を描くティム・バートン作品好きだなぁ。
ファンタジー要素が強い「ビッグ・フィッシュ」も大好きなのですが、「ビッグ・アイズ」は実話をもとにした映画ということでより考えさせる内容でもあります。

訴訟モノ&女性が闘う映画としては、「エリン・ブロコビッチ」にも通じるものがあります。

内容は、女性の立場が弱い時代だった1950~60年代の話。マーガレット(エイミー・アダムス)というバツイチ子持ちの女性の絵描きが、あるとき同じく絵描きのウォルター・キーン(クリストフ・ヴァルツ)と結婚するのですが、そのずる賢い夫が、マーガレットの描く「大きな目」の絵画が自分の絵より人気が出たもんだから、自分が描いたと嘘をつくんですよね。

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そこから、口八丁で営業、宣伝がうまいウォルター・キーンはどんどん絵描きとして有名になってきます。陰では妻のマーガレットが家に引きこもって(子どもにもそれを内緒にして)夫名義になっている絵をひたすら描き続けます。いわゆるゴーストライターみたいなやつです。ゴーストペインターです。世間を大いに騒がせた佐村河内のあの事件と似ています。

自分が生み出した絵は子どものようなものなのに、それを言えないことに苦しみます。だけど、恐らくマーガレット自身が自分の絵を売り出しても、ここまで爆発的な大ヒットにはならなかったと思います。だからこそ、葛藤し続けます。夫のウォルター・キーンは間違いなく最低なのですが、広く世間に伝達したり、ひとが何を求めているのかを察知する能力が秀でています。絵画をコピーで売ったり、ドラッグストアー、スーパーにも売り出す発想は、恐らく絵画を生み出す芸術家には生まれないものだと思います。

あくまで商業的に絵画を見ているのです。それが良いか悪いかはまた別の問題ですが、自分の生み出したものが誰にも注目されないで終わるか、それとも他のひとが作ったものとして、広く世間に注目されるか、どちらが幸せなのかと思うととっても複雑です。それぞれひとには役割があるのかも、、、とか思ってしまいます。この辺はすごーく考えさせられるんですよね。。。

そして、あることを機に自分の絵だと主張していくのですが、そこからがまた面白い。単なる実話の話に留まらない魅力がそこから始まります。間違いなく、夫のウォルター・キーンは最低なやつなのですが、ある点を超えると逆に呆れてしまうというか、こういうひとなんだ!って面白くなってしまうから不思議です。それはクリストフ・ヴァルツが演じているからこそでもありますが、実際のウォルター・キーンもそういうちょっと変わってるひとだったんだろうなぁって思います。

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※左ご本人。

映画評論家の町山智浩さんの解説にて、実際のマーガレットさんにお会いした話があったのですが、もうすでに亡くなっている夫に悪役として描いているこの映画を見せたかったですねと問うと、マーガレットさんは、『いや、あの旦那はね、たぶん悪役になっても自分が映画になったってことで喜ぶようなバカな男よ』と言ったそうです。

そこから分かるように、ウォルター・キーンは本当に図太くて、ずる賢いひとでもあるのですが、マーガレットさんも怒りというのを通り越して達観しいる感じがします。なんだか悪役としてもう愛されてしまうキャラクターになっているんです。

ラストの法廷のシーンは最高です!!!名シーンです。是非見てください。笑ってしまいます。クリストフ・ヴァルツは「イングロリアス・バスターズ」も最高でしたが、こちらのキャラも愛されるキャラでした。

ティム・バートンのファンタジー要素はなけれども、間違いなくティム・バートンの傑作でした。
真実を見る大きな目。目をみつめることで、その人の真剣度合いがわかります。自分にとって正しい事はなんなのか。大きく目を見開く事で、自分の心のドアも開けるのだと思います。

すかっとする映画です。

読んで頂いて、ありがとうございます。

●参照

○予告

公式サイト
公式twitter
公式Facebook

○参考に読んだおすすめ感想ブログ/サイト
評論に勝る表現 映画『ビッグ・アイズ』ネタバレなし感想+ネタバレレビュー カゲヒナタのレビュー
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ビッグ・アイズ/モラルハラスメントと奪われた子供 | 映画感想 * FRAGILE
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映画ビッグ・アイズと、本「良心をもたない人たち」 – 映画の話でコーヒーブレイク
「ビッグ・アイズ」一つ嘘を付き始めると何処までもが嘘になってしまう。嘘つき男は消えろっ!|ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!
映画感想『ビッグ・アイズ』 「窓のない部屋」を描き続ける映画監督、ティム・バートン – 日帰れ!!ホラーハウス弾丸ツアー!!
こねたみっくす:『ビッグ・アイズ』 – livedoor Blog(ブログ)

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