
365日のシンプルライフ /満足度★★★★(4)TAVARATAIVAS/MY STUFF/ジャンル:ドキュメンタリー/80分/監督:ペトリ・ルーッカイネン/公開:2013年,日本公開:2014年/フィンランド
決して娯楽映画ではないですが、見ててほんのり心地良い不思議な映画
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ストーリー説明

ヘルシンキに暮らす26歳の青年ペトリは恋人との破局を発端に、さまざまな物にあふれた生活を変えることを決意。持っている物を全部倉庫に預け、倉庫から持ち出すのは1日に1個、1年間継続、1年間何も買わないという四つのルールを課す。今、自分に必要な物を選ぶという日々の決断を通じて、彼は人生で大切な物は何かと模索するようになっていく。
引用:シネマトゥデイより
○感想
8月16日日本公開ですが、劇場公開と同時に、映像配信も同時にされているということを知り、家でダウンロードして観ました。
ちなみに自分はiTunes(セルのみ2500円)で観ました。他、J:COM・VIDEX・アクトビラ他15社で本日より配信しているみたいです。

自分の持ちモノ全てをリセットする”実験”のルールは以下4つです。
1.自分の持ち物すべてを倉庫に預ける
2.1日に1個だけ倉庫から持ってくる
3.1年間、続ける
4.1年間、何も買わない
ということで、1日目は部屋は空っぽ、自身は裸という状態でスタートします。
1日目は倉庫まで、裸足まっぱで拾った新聞紙で前を隠しながら、極寒の中走り回ります。笑
はっきり言って馬鹿です。。。

後、ルール4があるので食べ物も買えません。でも弟が食べ物を持っきてくれます。サバイバル的な要素を期待してこの映画を観るひとは拍子抜けるかもしれませんが、これはこれで大事な前提だと自分は思いました。後々わかります。
まぁ、サスペンスでもなければ、取り出す365個のモノが映画の面白さにとって重要なものではないので、ちょっと以下書きますが、
生活に必要なものが100個くらいで、
プラス100個は生活を楽しむためのもので必要だということが分かります。
そして、他に必要なものはないかもしれないと気づいたときに、自分の中にあった穴=彼女についてもう一度見つめ直します。
そして彼女と過ごすにあたって必要なものがさらに必要となってきます。
原題の”Tavarataivas”は”モノ天国”という意味だそうです。英語に訳すと”MY STUFF”、「俺のモノ」という感じになってます。
このドキュメント映画は、監督・脚本・主演を務めたペトリ・ルーッカイネンの実体験から生まれたものらしいです。だから、ちょっと唐突な出来事も多々あります。話のつながりがみえないなぁって思うこともありましたが、それもドキュメントということなので。。
登場する家族や友人も本物とのこと。

決してこの映画、単に”断捨離”を勧めるものではない気がします。
モノを一切買わない社会なんて恐ろしいですから。。
そんなことではなくて、あえてちょっと行き過ぎた実験をすることで、自分にとっての”モノ”を分類、見つめなおすきっかけを与えているのだと思います。
好きなモノ、大切なモノがそこにあって、幸せがあるというのではなくて、
大切なひと、それを持つひと、与えるひと、誰に対してのモノなのか、そういうことがまず先にあって、その結果の一種の”象徴”になるのがモノなんだと思いました。
きっと観れば分かります。この主人公のペトリっていうひとがどれだけひとに助けられて、愛されて生きているかが。大切なひとがいるということに気づけたことがこの”実験”の成果なのかもしれません。
生きるために、必要なもの。
生活をよりよくするために、必要なもの。
そして、大切なひとと、幸せに過ごすために必要なもの。
所有とは責任であり、モノは重荷になる
シンプルに生きるってことって、その判断が曖昧ではなく、明確に自分の中にあるってことだと思います。
安易に、モノを持つと”重荷”になりますから。
もっと、自分にある”モノ”をみつめて、その裏にある価値、想い(ストーリー)を考えてみようと思いました。
また、モノを買うときは、後々のことまで想像して、大切にできるか考えて買おうと思いました。
あ、この映画を気になった方は起承転結の面白さを期待して観るものではなく、
自分のモノに対する考え方を見つめなおすきっかけとして考えながらみたり、映画自体の北欧ジャズ(とてもいい感じです)やおしゃれなファッション、雰囲気を楽しむ感じが良いと思います。(後、ペトロのおばあちゃんが良いですよ。あんなおばあちゃん好きです)
★サントラはこちら(iTune配信)
●メイキング
ちなみに、エンドクレジットに365個のリストが流れます。10個までのリストは翻訳されてますが、他は原文のままです。
全部のリストが気になる方は、パンフレットに英語で載っているみたいです。
思考をシンプルにということで、下の本を思いだしました。
▼#016 佐藤可士和の超整理術/佐藤可士和
読んで頂いて、ありがとうございます。
●参照
○予告
○参考に読んだおすすめ感想ブログ/サイト
◆映画「365日のシンプルライフ」 ペトリ・ルーッカイネン監督「大切な『モノ』は『人』だった」 – MSN産経ニュース
◆幸せになるために、人生に大切なものは何?映画『365日のシンプルライフ』が公開! – NAVER まとめ
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