
アナと雪の女王/ 満足度★★★★☆(4.5)Frozen/ジャンル:アニメ(ディズニー)/102分/監督:クリス・バック 、ジェニファー・リー/2014年/アメリカ
「Let It Go」が素晴らしい曲すぎてお腹いっぱい!

○簡単なストーリー説明

エルサとアナは王家の姉妹。しかし、触ったものを凍らせてしまう秘められた力を持つ姉エルサが、真夏の王国を冬の世界に変化させてしまう。
妹のアナが行方不明になったエルサを追いかけ、国を姉を救おうとする。
○感想
【2014.3.15に書いた感想】

本年度アカデミー賞では長編アニメ映画賞と歌曲賞の2冠に輝いたのが、ディズニーアニメ最新作の『アナと雪の女王』。
今回の感想は、自分のブログでは珍しいのですが、かなり苦言吐きます。毒づきます。「アナと雪の女王」について全面的に肯定派の方は読まれない方が良いかもしれません。ごめんなさい。
映画のレビューについては、自分の満足度を5段階で評価しているのですが、今回は言うまでもなく、
音楽について”5″でした。
そして、演出、映像についても”5″でした。
キャスト(声)については”4″
ですが、ストーリーについては、”3″でした。
この映画の”良さ”として、”音楽”と”真実の愛”というテーマ(ストーリー)が挙げられていたように感じます。
音楽は間違いないのですが、ストーリーについては私には合いませんでした。なので、そこで思うことはもちろん人それぞれなのですが、そのあたりについて自分が思ったことを含めて以下書こうと思います。
※ちなみに、1回目は2D字幕、2回目は2D吹替で鑑賞しました。

素晴らしすぎです。
多分見る前に200回は聞いていると思われます。。。それほど名曲ですし、歌詞も良いです。その上日本語バージョンも良いです。
▼日本語歌詞についてはこちら参照
「アナと雪の女王」心理学的考察第二弾:「Let it go」歌詞研究 | The Log. | Leo Miyanagaってこんな人!を発信するブログ
個人的には、松たか子さんが歌う「Let It Go~ありのままで~」の方が好きですかね。いろんな所で絶賛されてますね。
松たか子さんの歌う「Let It Go」だけはitunesに収録されていないのが残念すぎる。
(※今現在はitunesで収録されてます。)
◆映画「アナと雪の女王」サウンドトラックがiTunes先行配信!主題歌「Let It Go(レット・イット・ゴー)」も収録! | MIRAI STEREO
◆松たか子の歌声に世界が大反響!「アナと雪の女王」で主人公声優役 – MSN産経ニュース
◆日本版主題歌が世界中から大絶賛!『アナと雪の女王』翻訳家が明かす訳詞の苦労 – シネマトゥデイ
日本語訳の歌詞がとにかくすばらしいのですが、やはり苦労があったのですね。。
また、カバーもいいんですよね。。以下リンク先ブログで知りました。
▼アナと雪の女王「Let It Go」のカバー,アレンジ動画5つ!どの動画も本当に美しい! | i-skyd
▼いよ公開『アナと雪の女王』、”Let it go”のフルート演奏を聴いてテンションを上げよう!! – A LA CARTE
◆Alex Boye:「Frozen – Alex Boyé (Africanized Tribal Cover) Ft. One Voice Children’s Choir」
11歳の少女(Lexi Walker)が歌っているのが驚きです。
◆ThePianoGuys:「Let It Go (Disney’s “Frozen”) Vivaldi’s Winter」
チェロとピアノのコラボで歌詞なしバージョンです。これがまた壮大で良い。好きです。生で聞きたいと思えるアレンジ。
◆http://youtu.be/6Qk5Fc1Vdqk
25ヵ国語Ver.松たか子の日本語の所は海外でも評価されてました。
この映画の背景には、ジョン・ラセターの功績が
→昨日、TSUTAYAで号泣しました。|水野敬也オフィシャルブログ「ウケる日記」Powered by Ameba
◯その他(カバー)
・「アナと雪の女王」主題歌「Let It Go」のパンクカバーがそれなりに良い感じ! | gori.me(ゴリミー)
・「アナと雪の女王」の「Love Is an Open Door(とびら開けて)」を1人2役で男が大熱唱!無駄に熱い! | gori.me(ゴリミー)
・【聴かなアカン】映画『アナと雪の女王』の大阪弁バージョンが可愛すぎる件 「大阪が雪と氷でえらいこっちゃや!」 | ロケットニュース24
ここまでは映画関係なく、音楽の話。で、肝心の映画でここが出るシーンは実は割と初めの方なんです。
触ったものを凍らせてしまう魔力を持つ姉のエルサは、人を(妹を)傷つけたくないから、自分をずっと抑えこんでいたのですが、
それが一気に開放されたときのシーンで出ます。
軽く言ってしまえば、引きこもってて、人からお前は周りと違う!って避難されて、やけになって家出して、
あれこれ思いっきり力を開放したら気持ちよかったみたいな感じのシーンなんです。
映画の初めであまり感情とか丁寧に描いてはないのでそういった印象はどうしても受けます。
ただ、この曲のテーマと映画のテーマは違うので、そこは全く非難はできません。この「Let It Go」は主題歌というより、挿入歌だと思うので。
「ありのままの自分でいい」というテーマの映画で、最後の最後でこの曲が流れたら間違いなく号泣しますが、
この映画のテーマは「真実の愛」の方なんで。
ただ、それでもやっぱりこの曲が流れたときは鳥肌が経ちました。映画館で見て良かったなぁって感じたところです。
(ちなみに、エンディングのMay Jバージョン「Let It Go」は何とも思いません。。。ちょっとおしゃれなんで。軽いんで)
もちろん、「とびら開けて」や「雪だるまつくろう」「生まれてはじめて」も好きですよ。
▼神田沙也加 「アナと雪の女王」挿入歌「生まれてはじめて」を熱唱!

これこそ、真実の愛だ!って賞賛されているのは、今までのディズニーとは違った結末だったからだと思います。
※以下から注意!ネタバレあります!
ディズニーアニメ、とりわけお姫様が主人公の作品は、
『白雪姫』(1937年)『シンデレラ』(1950年)『眠れる森の美女』(1959年)だったみたいです。
以下の記事に詳しく書いてます。
▼アカデミー賞2冠の『アナと雪の女王』でディズニーアニメ完全復活? 日経トレンディネット
上記の記事をかいつまんで説明すると、その3つの映画は「逆風に見舞われるなか前向きに生き、いつかやってきてくれる王子様を待つ女性」を描いていたみたいです。
そこから、時代の流れ風潮もあり、いわゆるこういった”お姫様”人気の低迷期が出てきたそうです。待っててもそんな王子様なんてこないですからね。。気づいたのですね。
そこから、人魚姫をモチーフにした『リトル・マーメイド』(1989年)『美女と野獣』(1991年)『アラジン』(1992年)が女性から受け入れられます。
この3つの映画は、どれも運命の人を待つのだけでなく、自ら飛び込む積極性を持っていたとのこと。
まぁそれも、肉食系女子みたいな一種の”皮肉?”めいた匂いもメディアから発せられてから、だんだん共感できなくなってきたのだと思います。
そこで、本作です。ここについてはそのまま記事を抜粋します。
戦うのも女性なら、守るのも女性。好きな人と結ばれてハッピーエンドになるのではなく(そういう“真実の愛”の話もあるが)、姉妹が再び仲の良さを取り戻すことこそがハッピーエンドとなっている。
これは結婚が人生のゴールでは必ずしもなくなり、男性も女性も多様な価値観を持つ今の時代を反映しているといえるだろう。
確かに言っていることはわかります。ただ何となく自分はこの映画を見て腑に落ちない感じがしました。
以下ちょっと感じたことをつらつらと書いてみます。
2時間に脚本を抑えたというのがあると思うので、仕方ないとは思うのですが、この2人の姉妹に感情移入できないんですよね。(もちろん私が男だからというのもあるのですが)
妹のアナの方は、世間知らずで夢見がちな、会ったその日に結婚するなんて、、、全く理解できなかったです。。。。。(こっからところどころ毒吐きます。。。)
初めはいいですよ。誤解もありますし。ただ、姉が自分のために苦しんでいたということを知ったときでさえあの自己満足の塊の自分勝手な行動。。。普通のひとは、自分がしたことが相手を傷つけていたことを知ったらまず自分を恥じる気持ちがあると思うのですが、それもなく、姉を救いたいとか国を救いたいとか自分のしたいことを一直線にする、まっすぐな態度。自分が正しい、良い子だと思っているあの感じ。温厚と言われることがある私もやや苛立ちを隠せませんっ。
そして、真実の愛を受ければ、自分が生き残れると知ってキスを王子様にせがむという行為。
それが嘘だとしったときの豹変ぶり。これで自分は凍りました。騙されたのは自分なのでは。。。
「自分より相手を想う気持ちが真実の愛」
素晴らしいです。
ただ、そうはいっても人間ですよ、まず自分が可愛いに決まってます。そこはごまかして綺麗事言ってしまっちゃだめだと私は思います。
子どもが観るディズニーだからこれでありなのですが、
やっぱり、「これが真実の愛だ!!!」なんて謳われてしまうと反論してしまいます。。
自分の命を捨ててまで相手を守ることはすごく立派で素晴らしいことです。
ただ、それをああいった形で見せてしまうと感動できないです。
いや逆にここまではっきりしてると逆にすがすがしさも感じてしまうのですが。
あんな自分のことばかり考えていたアナがなんであのときだけあの行動に走ったのか。。
出来すぎだと思ってしまうあまのじゃくな性格の自分は思ってしまいます。
いや分かるんですよ。アナがたった1日しかともにしていない男よりも、そして自分の命をも投げ捨てて、家族である姉を助けたということがすばらしく、ラブストーリーのディズニーのジンクスを覆したということは。。そして、その後も安にその男と結婚とかそういう描写もないということも。
でも、簡単に”愛”を描きすぎていて、「軽い」印象を受けてしまうのですね。真実の愛というか、自分がしっくり来る本当の”愛”の意味は、ミスチルの櫻井さんの考えに近いんです。。
以下参照。
#012 櫻井和寿
そんな命かけるような大層なことではなくて、もっと身近にある些細なことにこそあると思うのです。私は。その積み重ねだと思うのです。年月だと思うのです。
だから、「カールじいさんの空飛ぶ家」の冒頭が良いなって思うわけで、「きみに読む物語」のラストに感動し、「バタフライエフェクト」で切なさを感じ、「ビューティフル・マインド」で拍手をしたくなるのです。
#055 カールじいさんの空飛ぶ家
#048 きみに読む物語
#029 バタフライエフェクト
#034 ビューティフル・マインド
”愛”は、気がつけばそこにあるものというか、「リトル・ミス・サンシャイン」のように、ただ寄り添うだけの優しさ、”愛”もあると思います。
#014 リトル・ミス・サンシャイン
騙された!なんて腹立つ気持ちはわかりますが、鑑定士のおじいちゃんの映画を見てみなさい!ラストに本物の愛がありますから。
→#127 鑑定士と顔のない依頼人/その愛は贋作なのか?
そこの辺を考えながら、アナのことを見ると、彼女のどこらへんに”真実の愛”があるのか???って言いたくなってしまうのですよ。。。
そして、アナのようにあんな楽観的で気分屋は当然好まないのですが、反対に雪の女王であるエルサに関しても、欠点を持ちながらそれを活かしていくという方向性は良いのですが、もっと深い苦しみとかそういうのがあると思うのですが、なぜかそこが伝わらない。
エルサについても、なんか”軽い”印象を持つんですよね。あれだけ苦しんでいたのに、立ち直りが簡単というか。妹への態度の変化が急すぎるというか。。。
だからこそ!この映画で”真実の愛”はこれだ!!!ってひとつに断定されるのが違和感を覚えるのです。こんな”愛”もありますよね。くらいだったらまだしも。これこそがと言われてしますと人は反論してしまいますね。。私みたいなひねくれ者は。

後半は、ボロクソ言いましたが、この映画はやっぱり見て良かった映画で、はまるひとはものすごくはまると映画だと思います。
間違いなく10年、20年後のディズニーの歴史に残る映画だと思います
「何10回でも観たい!」っていうひとと、「うん、良かった!」ていう2つに別れるくらいだと思います。
私は後者ですが、アカデミー賞を受賞してから日本公開なので仕方ないですね。話題になってない中で見たら印象はかなり変わってたと思います。
とにかく「Let It Go」が素晴らしい、そんな映画でした。
できれば是非先入観持たなく観てもらいたい映画です。
【2014.3.21 追記】
有難いことにアナについての苦言に対する反対意見を書いて頂けました。
【ネタバレあり】『アナと雪の女王』のアナは”基地外なうるさい女”なのか?No!No!No! – A LA CARTE
【2014.3.30 追記】
またもや、私の感想に関して、意見を頂けました。そして自分の中で以下の記事を読んでとても腑に落ちたのでご紹介します。
【ネタバレあり】『アナと雪の女王』はエルサ視点で見よう! – A LA CARTE
引用します。
アナみたいな真っ直ぐな女の子って良かれと思ってすることがことごとく嫌われたりするんですよねえ。なのでそういった意見になった方も他にいらっしゃることでしょう。
私の考えとしては王国の次女である以上、王国を救うことは自分を救うことでもある。よってその真っ直ぐな気持ちは自分勝手だけれども、何よりも正義と勇気を持った態度なのではないかと思うのです。
良い子なんかじゃないですアナは。あんだけお城で飛び跳ねてるのですから(笑)本当に真っ直ぐな人間て、正しいとか正しくないの尺度で行動なんてしない。アナはただ真っ直ぐな気持ちでエルサと国を助けようとしたのです。なぜか?その行動そのものが潜在意識にあった真実の愛情だからなのです。
自分の中で、アナのキャラがいまいちピンとこないのは、人間にはどこか”裏”があると思ってしまっているからなんですよね。アナは幼少期からずっと外との接触を閉ざされてました。閉鎖的な世界の中で生きてきたのですから、ひとの良い悪いの判別もできるわけないです。また裏とか表とか頭で考えないで”本能”で行動しているのかと思います。経験がないので当たり前です。
まだ純粋な裏表もない女の子なんです。
ただ、それを知った上で私はそれでも、アナを擁護できません。なぜか??
それは、天然おてんば娘ほど、男を苦しめる存在はいないからです。笑 人を傷つけているとは思いもしません、そういう人は。だから、悪気はないので、きつくは言えません。それこそ、”天然”なのです。裏があった方がまだ分かりやすいわって思ったりもします。天然な子はとても周りを振り回す存在なのです(自己解釈)。。
計算してあぁいう態度行動だったら許せないけど、裏表もなく“天然おてんば”娘だと何もいえない。
ひねくれている考え方、観方なのは承知の上で、負け惜しみな感じの文章です。。
一般的に女性を罵っているわけではないです。そこの辺は誤解与えてしまったら申し訳ございません。。。
@shuhei0919y とても納得してなお深い映画だと思いました。ありがとうございます。おてんば天然娘は現代の女性を取り入れてるんですかね。はい、アナみたいな娘が、世の多くのもてない男を翻弄し痛い目に合うのです。いっそ裏表ある女性の方が分かりやすいですねwwww
— ゆっけ。 (@yukke1006) 2014, 3月 27
いろいろ上記述べましたが、やはりアナ目線でこの映画を観るのではなく、エルサ目線で観ると良いと思います。
@shuhei0919y これはかなり納得でした。まず、やはりアナ目線で見てはダメですね。原題のFrozenこそ正しいタイトルだと思います。そして、アナについて。“その行動そのものが潜在意識にあった真実の愛情だから”そうかぁ、アナは裏表もなくあの行動だから通るのか。腑に落ちました
— ゆっけ。 (@yukke1006) 2014, 3月 27
【2014.4.21 追記】
追記ばかりですみません。いろいろアナ雪の感想読むと、納得行く感想が多いので。
下記の記事の「一番悪い人は誰か?(ネタバレあり)」の部分がとっても良い結論です。
▼ますますのめりこんでしまう。「アナと雪の女王」Add Star
アナもね、エルサもね、王子もね、悪くない!悪いのはあいつだ!!!、、って思ったらとっても腑に落ちたのでご紹介でした。
次にこちらの記事。
▼映画『アナと雪の女王』感想 – 琥珀色の戯言
”優等生的な生きかたを推奨する映画”では?ということに共感。。「let it go」がこの映画の主題歌だとするならば、「ありのままの姿」とラストのエルサはどうも一致しないんですよね。。。まぁその辺を突っ込むのは、ミュージカルアニメ映画として確立している映画に対しては、やぼかもしれないんですけどね。
後、この記事もおすすめ。
▼心理学的に「アナと雪の女王」を考察すると、何が足りなかったかわかった(かも)! | The Log. | Leo Miyanagaってこんな人!を発信するブログ
自分の中でオラフがそこまで愛着のあるキャラクターじゃなかったのはこれだ!こやつはトリックスターもどきやん。
良い奴すぎるという意味で。もっと破天荒で、嫌味たらしくて、意地悪で皮肉っぽい奴だったら、最後の最後で”自己犠牲”されたら、泣いてしまうやん。。。あー、これも納得した。。。。すっきり。
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【2014.5.4 追記】
非常に日本で大ヒットしているので、毎日のようにマスコミでも報道されています。
そして、それについて発言力のある芸人なども言及もされました。映画作品の話と脱線しますので、書くのはためらってしまっているのですが、少し感じたことを書いてみます。
どちらもラジオ内での発言です。爆笑の太田と伊集院光です。
▼爆笑・太田、『アナと雪の女王』の劇場合唱企画に「本当に気持ち悪い」「気持ち悪くなっちゃったね。日本人」 – ライブドアブログ
▼伊集院光が『アナと雪の女王』を批判している件 – 1年で365本ひたすら映画を観まくる日記
▼伊集院光、『アナと雪の女王』批判で批判されウンザリ – 1年で365本ひたすら映画を観まくる日記
これに対して、あるブログで批判暴言した方がいらっしゃた(あえてリンクは貼りません。下記の記事に載っています)のですが、以下のようにそれに対して反論してくれている方がいました。
▼「アナと雪の女王」に対する太田光と伊集院光の発言について
深夜ラジオのノリがありますし、それを聞くリスナーもそれを理解した上で聞いている方しかいないので、ターゲットとしていない方が文章のみでその発言を読むと誤解を生みやすいと思います。
そして、どうしてなのか分かりませんが、アナ雪を少しでも否定する→映画批判→女性差別→自分が否定されている
と感じる女性の方がいらっしゃるようです。
私のブログ記事を読んだ方も少なからずいて、アナに関して確かに行き過ぎた発言をしましたが、それに対して、直球の暴言(ユーモアのある皮肉とかだったらまだしも、ここでは言えないくらいの直球の暴言です)を吐かれる方もいらっしゃいました。アナ雪のストーリーに関して少し否定的な文章を私は書きましたが、それ一部分に関して、なぜ女性差別につながり、それを読んだ方がひどく傷つき、一方的に自分が否定されていると感じ、その憤りを私にぶつけるのかはよく分かりません。
個人的な話になりますが私は、小学、中学、高校、大学と共学で、かつ部活も水泳部、大学ゼミも女性が多数いたので、女性と勉強や作業をすることが多くありました。その中で思ったことは、女性の方が優秀な方が多くいたこと。そもそも、女性とか男性で優劣を考えることもあまりありませんでした。優劣を考えてしまうこと自体差別なのかとも思ったりします。余程差別的なことを経験された方が憤りを感じ、アナ雪の作品に対してそういった思いいれを持ち、自分のことのように考えてしまっているのではと思います。
そんなひとに言いたいのは、ひとつです。
映画作品に対して思い入れを持つことを構いませんが、それと違う意見だからといって否定したり、自分の意見を押し付けるのは面白くはない!
ってことです。
それは”映画愛”がないって私は思います。制作側がどう意識してこの映画を、ストーリーにしたかは定かではありませんし、仮にそれを知ったとしても、それによって、他のひとが違うことを思ったとしてもそれは否定できないと思います。
感動のポイントは人それぞれです。他のひとがどうでもいいようなことをすごく感動してしまうこともあるとあると思います。
「私はこう思った!だから好き。大事にしたい映画」
で終わりで良いと思います。
そこで、他のひとの意見は違う!とかこの人の観方は間違っているとか、そんな風な言い合いになって愛のない誹謗中傷となるのはおかしいと思います。それこそ、この映画の制作側の意図とはかけ離れた結果になると思います。
楽しめるのが映画ですから。
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【2014.6.20 追記】
3月に鑑賞して感想を書いてから3ヶ月の間、たくさんの方の感想を読んでたり、聞いたりして加筆もしてきました。
今回で最後になるかと思います。なぜなら、以下に挙げる評論が一番納得&素晴らしい評論だと思ったからです。
2014年6月14日 TBSラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル ザ・シネマハスラー 」の番組にて、荻上チキさん評論です。
本当にこれ以上の評論はないと思います。
原作はアンデルセンの童話「雪の女王」と映画との比較から、映画の主テーマは、
”異質であるものとの共生、調和”ということが分かるとのこと。
自己啓発、自分肯定(他とは違う異質な自分を変えるということ)ではなく、世間がマイノリティを受け入れるということ(つまり、特殊な状況にいるひとを社会が受け入れること)、こそが主テーマということにかなり納得しました。
「let it go」だけ聞くと、自らを開放して自由になることが全てだと感じますが、それだけでなく、自分だけで自由になるということではなく、周りとともに生きていくことが大事ということ。つまり秩序も!自由も!上手く共存させていることこそが、アナと雪の女王の魅力なのだという解説、とてもしっくりきます!
日本語の訳は韻とかも踏んでて、とても成功な訳なのですが、英語版とは違うということも認識すべきことだと思います。日本語訳は前向きな歌になっていますが、英語版は苦しんだ過去と向き合い、乗り越える歌になっていること。最近ニュースで、結婚式で流したい曲ランキングの上位に「Let it go」があがってますが、歌詞の意味ちゃんと知ってないで使っているのかなと思います。結婚式向きではないと思います。
以下のように、余興でこのくらいのレベルで使うなら別ですが。。。
結婚式 余興 アナと雪の女王 Let It Go ありのままで 2014/5/17
またオラフの意味の解釈も面白いです。オラフって、トリックスターではなくて中途半端だなぁっと書きましたが、ちゃんと深い意味があったんだなぁって思いました。
つまり、オラフの曲「あこがれの夏」にて「寒い冬と暑い夏 二つ会わせたらもっといい。」という歌詞がある通り、暑い夏と寒い冬の共生、異なるものとの共存を身近にするためにも、オラフがそれを暗示しているという。。。深い。。。
そして、3度の反復の話も。
王子のキス?主体的に一緒にともにしたひととの愛?姉妹愛?がディズニープリンセス(男性との関係から)の歴史をたどっていること。
「生まれてはじめて」が3回かかる意味もあるとのこと。城を開けるとき。エルサの城をたずねるとき、最後のエピローグ。3回使うことで、異質なひとがハッピーになる道を上手く描かれてます。
動物の件とか。(ディズニーのお約束は、動物と仲良しは善人ということ。つまり、ハンス王子は、動物と意思疎通できていないことでこの後の展開を示唆していること)
今まで書いてきた通り、社会との抑圧からの解放だったり、ディズニープリンセスの否定からのセクシャルの話とかこの映画はいろいろ見方があります。でもそっちを主に考えると、攻撃的な見方になってしまう一面もあります。だからこそ、世間との調和の在り方を探るという評論は腑に落ちるし、好きです。
自分は感情的に好き嫌いを書いたけど、映画の演出など論理的に評論してその映画の素晴らしさを表現できるひとってすごいなぁと感じます。荻上チキさんの話し方含めて非常に勉強になりました。
◯参考:荻上チキさんの「アナ雪」評が決定版過ぎる!! – とりあえずのブログ。
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こうやって、映画に対してあーでもないこーでもないって語り合えるのって良いですよね!
ひとつの映画に対して多くの方がいろいろな意見を語り合えたら楽しいです。
多くの意見が言える映画程良い映画の証拠です。
読んで頂いて、ありがとうございます。
●参照
○予告
http://youtu.be/fO2IfRohYaw
○参考に読んだブログ/サイト
◆『アナと雪の女王』感想、古き良きを重んじながら新たな境地へ挑んだ意欲作、そして傑作! – A LA CARTE
◆ありのままで 映画「アナと雪の女王」ネタバレなし感想+ネタバレレビュー カゲヒナタのレビュ
◆映画「アナと雪の女王」を観た感想と、アナとエルサが米ディズニーのワールド・オブ・カラーに登場していた写真を公開 | め~んずスタジオ
◆『アナと雪の女王』を大ヒットに導いたキャラクターと楽曲の魅力 – NAVER まとめ
◆アナと雪の女王 | ヒガシアター
◆アナと雪の女王/やめて、あなたを傷つけたくないの | 映画感想 * FRAGILE
◆アナと雪の女王(2D・字幕版)(ネタバレ)|三角絞めでつかまえて
◆ハンスを憐れむ歌 アナと雪の女王 – 小覇王の徒然はてな別館
◆閑話休題「アナと雪の女王」の色々なお話 : 豆ひじきは、言いたいことをアラカタイウタ
◆アナと雪の女王(正直な予告編) | 逃した魚は大きいぞ
マイナス意見の予告です。。。
◆多少毒を吐いてるレビューですが|Acqua
私の記事を読んでいただいた方の感想。この映画ってやっぱり姉妹の方で長子の方には共感できない方が多い気がします。エルサ目線で描かれているようで、エルサにやさしくない映画になっているなと、そんな気もしました。
◆ネタバレ解説!『アナと雪の女王』に関する7つの疑問を検証してみた – 1年で365本ひたすら映画を観まくる日記
◆「アナと雪の女王」の魅力(1)ストーリーの意外性 – 窓の向こうに
◆うちに秘めた物語を解放してくれる傑作「アナと雪の女王」を見てきました – 子持ちししゃもといっしょ
◆“let it go”のアイロニー « SOUL for SALE
◆『アナと雪の女王』のネタバレ感想と考察 – 1年で365本ひたすら映画を観まくる日記
◆『アナと雪の女王』|偏愛映画自由帳(絵がとても素敵です)
◆プレゼントに最適!iPadアプリ『アナと雪の女王 デラックス』が絶対に喜ばれる理由。 | CLOCK LIFE*
アナと雪の女王 デラックス
カテゴリ: エンターテインメント, ブック
◆iPadで「Let it go」などのムービーが観られる・歌える「アナと雪の女王」アプリのクオリティがファン必携レベルな件
アナと雪の女王 一緒に歌える!
カテゴリ: ミュージック, エンターテインメント