#123 かぐや姫の物語

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かぐや姫の物語 満足度★★★★☆(4.5)kaguyahime-monogatari/ジャンル:アニメ 133分/監督:高畑勲/2013年/日本

 

けがれがあってこその今。。

普通に良かったです。
正直、初めて特報で予告を見た時、こんなよくわからない芸術的な映画は見ないだろうなぁって思ってました。
でも、あの怖い顔したかぐや姫が走るシーンは、一部です。

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全体的にあの水墨画の絵は、自然な温かみがあって見てて心地よくなります。
ひとりひとりのひとの顔、怒っている顔、悲しんでいる顔、笑っている顔、なんとも言えない表情も、なんか良いんです。
その表情豊かな、リアルな描写が素晴らしいんです。
(ちなみに作画数は50万枚らしいです。「風立ちぬ」が14万枚、「崖の上のポニョ」が17万枚と比較するとすごい。制作期間8年、総製作費50億円かかってます。)

怖い顔したかぐや姫が走るシーンは、物語の半ばに出てきますが、それがとてもいいときにアクセントとしてあるからまた良い。
そこから、また流れが変わります。

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「竹取物語」という話は、日本人なら何となくストーリーは知っていると思いますが、「今は昔、竹取の翁というものありけりー」のナレーションで始まり、丁寧に物語が描かれ、混乱することなく見れると思います。

上映時間は137分で、ちょっと長いんですけど、エンドロールで主題歌の「いのちの記憶」を聞いて、ちょっと涙が出ました。
決して、娯楽で見るような映画でもなく、大号泣するような映画でもないし、まして子どもが見るような映画でもないです。

でも、なんか暖かい映画です。前編通して真面目な映画でもないです。ちょっとくすっと笑うシーンもあります。
でもふざけてもなくて、深読みするようなわけも分からない、考えさせる映画でもなくて。。。

キャッチコピーでもある、テーマの
「姫の犯した罪と罰」

は、彼女が地球に憧れたこと。
人間の卑しい感情、行動。賤しい生物。全てが天人にとっての罪。

姫に求婚をした5人があげた宝物の話があります。

ツバメの子安貝→鳥
龍の首の玉→虫(龍→蛇)
火ネズミの皮→けもの
蓬莱の玉の枝→草木
仏の御石の鉢→花

わらべ歌の「鳥、虫、けもの、草木、花」という歌詞と対応しているそうです。
参照:5つの贈り物の意味

その結末も、とっても皮肉です。

四季があって、生もあって、死もある、そんな地球。
人を幸せにしたり、不幸にすることもあったり。いろんな”愛”の形。
汚れた地球に生きること自体が、姫の罰なわけですが、

心が揺れ動きもしない、無機質な世界って、本当に美しいのかなってかぐや姫も思ったからこそ、「帰りたくない!」って思ったと思います。苦しいことも、悲しいことも汚いこともあってこそ、彩りがより美しく見えるって。
それこそ、生きることだって。

「おおかみこどもの雨と雪」のプロデューサーの齋藤優一郎さんが、「重要文化財」レベルと絶賛しているそうです。
参照:“ポスト・ジブリ”が語る『かぐや姫の物語』 「国宝級」「製作費50億でも安い」
確かに、日本の代表する映画として、何年も残りそうな映画な気がします。

静かに感動する映画でした。

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あ、翁(かぐや姫の育ての父)の地井武男の声始め、「風立ちぬ」と比べて声優が良かったです。

姫のお付きの童女のキャクターも好きです。愛らしい。
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どうでも良いですが、求婚する男たちを見て、
そして、下記の映画見ても思ったのですが、女性ってなんであんなに強くて、男がバカばっかなのか、、、不思議だ。。真理なのか。
#071 おおかみこどもの雨と雪
#112 風立ちぬ

読んで頂いて、ありがとうございます。

●参照

公式サイト

○予告

○6分 ジブリ かぐや姫 プロローグ 〜序章〜
http://youtu.be/2KOKvYDLArg

○いのちの記憶  かぐや姫の物語

ネタバレ含め、解説が素晴らしい。
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#112 風立ちぬ

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