#071 おおかみこどもの雨と雪

おおかみこどもの雨と雪

満足度★★★★★(5)

「時をかける少女」→恋愛(時間旅行)
「サマーウォーズ」→家族(壮絶バトル)
そして「おおかみこどもの雨と雪」→子育て(心臓に良いほのぼの)

母と(オオカミの)子どもたちの成長を描いたこの映画、

あえて、あらかじめ言うと

「地味」です。

でもそこが良い。

話にそこまで盛り上がりもないし、ストーリーもおおかみ男に恋して、
おおかみの子どもを産むということ以外は、珍しさもない。だから、あまり、子ども向けじゃない映画だと思う。

映画館は、夏休みが始まったからか、子連れが多かったけど、途中から子どもらは飽きていたようでした。。2時間もあるし、テーマもあるかないか分からないし、無理もないかなぁ。。。

それぞれ、登場人物も個性あるけど、どの登場人物にも感情移入しづらいし。
(子育てがテーマだからって、お母さんが見てもそこまで共感できないと思う。頑張ってるけど、そこまで子育て楽じゃないよって、純粋に映画に入り込めなくなるかもしれないから、、)

狙ったのかは分からないけど、自分自身は感情移入をあまりしないで客観的に見れたから良かったかなぁっと思う。細かいあら探しをすればいくらでも出るし、そういうリアリティを求めるような映画でもないと思う。むしろ、そういうこと考えないで、頭をからっぽにして、映像だったり、音楽だったりを楽しむ映画だと思う。

ただ、女性の力強さを描くのが上手いよなぁっとつくづく思う。。そういうとこが良い。
本当に細田監督って、観客を裏切る良い監督だと思う。
「時をかける少女」の甘酸っぱい青春の恋愛が好きな女性の人は、
「サマーウォーズ」をあまり好きじゃない人が多いと思う。

でも「サマーウォーズ」のバトルが好きな男性は、
「おおかみこどもの雨と雪」の見せ場がない淡々とした映画を好まないと思う。

だから、面白い。
いろんな映画があるけど、それぞれ見方があって、
どれも面白い。

最後に、毒舌と言われる人気アニメ「機動戦士ガンダム」の生みの親として知られる富野由悠季監督のインタビュー。

ー本作は、変身物でもなければ、恋愛物でもないし、エコやら環境問題をあげつらったメッセージ物でもない。まして癒やし系でもない。

 それら過去のジャンル分けなどを飛び越えた物語になっている。描写が冷静だからだろう。文芸大作と言っても良い。それほどリアルに命の連鎖を描き、子供の成長の問題を取りあげている。そこに至った意味は刮目(かつもく)すべきなのだ。ー

 

家族で見る映画でも、友達と見る映画でもないかもしれない。
仕事で疲れた後に、なんも考えずに、なんも期待せずに、美しい良い映画を見る、
そんな映画。