#051 最悪/奥田英朗

最悪 (講談社文庫)/奥田 英朗

¥920
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下請けの下請けの鉄工所社長の川谷信次郎。
家族の問題やセクハラの問題に悩む銀行員の藤崎みどり。
パチンコとカツアゲで何とか生計をたてている野村和也。
このまったく関係のない3人の人生がリンクし、”最悪”な方向に進んでいく犯罪小説。
この本は、650ページと厚い本です。
内、500ぺージくらいに渡って、3人の状況や心情が事細かに描かれています。
この3人の人生がなんともリアルで、それでいて、やりきれないことがたくさん出てきます。
だから、
一人ひとりに感情移入してしまうし、あまりにも暗い話で、
何度も読むのを止めようかと思いました。
(読んでてお腹が痛くなります。。)
でも!
後半150ページは、ものすごい勢いで読んでしまいました。
少し笑っちゃうくらい最悪なことが起きて、
だからといって、ありえないというわけではなく、実際に”あり得そう”だから余計怖くなります。
3人の人生がどうつながっていくか、どう決着するか、
単なる犯罪小説ではなくて、3人それぞれのドラマを見守ってしまうくらい真剣になれる小説です。
リアルな心理描写が卓越してます。
ラストは映画を見ているかのようなエンターテイメント感。
そこまで暗くはならない最後。

途中で読むのをためらうかもしれませんが、
ラスト150ページのためにも読んだほうが良い本だと思いました。
▼奥田英朗さんの他の著書のおすすめ。
#019 イン・ザ・プール/奥田 英朗
#036 サウスバウンド/奥田 英朗
読んで頂いて、ありがとうございます。