- 幸福な食卓 (講談社文庫 (せ13-1))/瀬尾 まいこ
- ¥520
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『涙が溢れるほどに優しくて、温かい』
っていうコピーに魅かれて、、
あと『家族』っていう題材に、すごく弱いので買って読みました!。
この家族は、普通に考えて崩壊しています。
なぜなら、話のはじめのセリフが
「父さんは今日で父さんを辞めようと思う」
からはじまって、
別居中の母親、自殺未遂した父親。天才だけど、悩みを抱えている兄。
でも、それでも、暗くはありません。
うまくみんな生きてる。
なんか素直に生きてるっていうか。バラバラだけど、どこかでつながってる。
そんな状況なのに、重くない。
読んでてふわーってなる感じかなぁ、、
感動はしたかというと、しませんでした。。
多分、感情移入しにくくかったからだろうなぁ。
主人公の佐和子に感情移入しづらかったです。
さすが、女性が書いてるだけあって、女の子の心情、人間関係とか細かくリアルに書かれてる気がしました。
特に高校生で合唱する話とか…。
最後は、なんか切ないラブストリーみたいになっちゃった感もありますけど。。
最後に人が死んでしまうのはちょっと。。
なんで、あーゆー人を殺してしまうかなぁっと。
もっと違う設定の仕方があったと思うのに。
そこが泣けない理由の一つかなぁ。泣かせるために作ってる感じがしてしまいました…。
でも淡々と素直に読める。
大浦くんをはじめ、ひとりひとりのキャラクターがみんなカッコよくて良い。
父親も母親も兄も、魅力的。
主役の佐和子は、普通で、それだから、ほかの人が際立って良いのかなぁ。
あまり、意識してなかった家族のつながりが痛切に感じられ、
少しづつ良い方向にみんなが支えあって向かっていく、そんな温かい話。
読んで頂いて、ありがとうございます。