- グラスホッパー (角川文庫 い 59-1)/伊坂 幸太郎
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殺し屋の話です。
地下鉄や道路に人を突き飛ばす『押し屋』
精神的に追い詰めて自殺を促す『自殺屋』
ナイフで相手を殺す『殺し屋』
殺し屋の話だから、人がたくさん死にます。
残酷なシーンも描写されてます。
でも、その世界って、今のリアルな現実でもあるような気がします。
自殺、復讐、死、人間
考えさせる言葉。
『人は誰でも、死にたがっている』
『人は、みんな罪悪感を持って生きている』
のような、様々な考えされるセリフ。
あと、
『未来は神様のレシピで決まる』
っていうセリフがありますけど、良い言葉だなぁって思いました。 (オーデュボンで使われたコトバでもあります。)
何をしたら良いのだろうとか、何をしたら正解なんだ?
失敗したらどうしよう?自分には無理じゃないのか?
って考えて、途方にくれることがあります。
でも、結局、先のことなんか、考えても、わからないし、誰にもわかりません。
考えたってしょうがないし、どうしようもない。
だったら、
先のことは、自分たちの範疇の外で、すでに決まってるんだと考えようよ。っていうことかなと思います。
どんな理不尽なことや納得できないことがあったって、
今生きてることが辛かったり、しんどかったりしても、
それは神様が決めたことなんだって。
この先起ることも全て神様のレシピに書いてある。
自分があれこれ考えたってどうしようもない。
でも!!
なんか、それは、あきらめなんかではなくて、なんか、ある種の開き直りって感じが好きなのかもしれません。
ちょっとは、楽に考えられる。
あー、考えてもしようがないな。
だったら、もうちょっと頑張っても良いかなって。。。
あれこれ考えて、一歩も進めないでいるより全然楽。
迷って、迷って何もしないで、生きてるなんて、生きてるみたいじゃないし。
『生きてるみたいに生きるんだ』って最後に、鈴木が変わる。
『僕は、君のために結構頑張ってるんじゃないかな』
ってセリフ。
すこし感動的なのも、読んでみたら、
きっと、分かります。
読んで頂いて、ありがとうございます。