「察知力」という新書を読んで、中村俊輔選手のファンになりました。
(実は、私は、全くサッカーは見ません…。。)
恵まれた身体能力も持たず、身体も大きくない中村選手が、強くなるために大切にしてきたことがあります。
それが、”察知力”
”察知力”とは、危機感を常に持ち、先のことを考え、そのための準備をする力のこと。
自分に何が足りないか、課題を見つける。
そのために、あえて、困難な道、自分の意とは違うような環境にもチャレンジし続けること。
こう著書の中で言っていました。
「壁がある方が落ち着く。
どんなに分厚い壁であっても、それから逃げることはない。
逃げようという気持ちも起きない。
どんなに困難で、たとえ、ぶつかって砕け散ったとしても、”ぶつかった”ことで得るものはあるから」
自分が何を求められているか、
目標を達成するために何をすべきか、
壁にぶつかったとき、それはどういった原因があるか、
周囲の変化を察知して、臨機応変に対応すること。
中村選手は、そういったことに敏感になり、
”サッカーノート”などを書いて、自分の気持ちや考えを整理し客観的に見る努力をしています。
壁が生まれたとき、それを越える作業が楽しいと述べています。
乗り越えれば、また一つ引き出しが増えるから、と。
中村選手のものごとに対するスタンスにとても共感しました。
困難な状況に立たされ、さらにもっと辛いときは、その壁さえも見えない状況がある。
その時、中村選手がすることは、
”考えること”
存在するはずの壁を必死で探すこと。
答えのないものを”悩む”こととは、ちょっと違います。
ノートに書いて、客観的に自分をみつめたり、毎日反復して練習したり、
周りの反応をよく見て、必要なことをみつける。
他の選手のことや、将来指導者になるために、監督の指示の仕方なども勉強しています。
そして、「未来の自分」「なりたい自分」を想定し、そのために必要な環境を選ぶこと。
新しい環境の中で、なじむ努力をする。
自分を知ってもらうためには、相手を知ること。
”察知力”ですごいなって思ったことがここです!
自分が強くなるために課題を考えて、それをどう乗り越えていくか考える
”対自分”の力だけでなく、
人を思いやり、他人の気持ちを感じる
”対相手”の力でもあること。
自分を知ることだけでなく、
相手を知り、理解し、
今、自分が何をすべきか考える力。
そこが、どんな自分でも、どんな環境でも、
どんな状況でも強くなり続けられる中村選手の”強さ”だと思いました。
中村選手のサッカーについて、全く知らないので、
偉そうなことを書けませんが(本で書いてあることしか知りません、、)
サッカーだけでなく、どんなことでもこういった考え方、生き方は参考になるし、尊敬するなって思いました。
最後に、いくつか好きな文章を書きます。
↓
試合に出られない。チャンスが来ないとなれば、誰だって気持ちが落ちる。
でも、そういうときにこそ、踏ん張らなきゃいけない。
落ち込んで、くさってしまえば、オーラは消えてしまい、存在感が薄れ、
ますます出場チャンスから遠のくこととなる。
苦しいときにこそ、やらなくちゃいけない。
壁にぶち当たったとき、どうにかしようと立ち向かう、
前向きな気持ちを持つのはたやすいことではない。
だから、僕はもがく。
このまま終わるわけにはいかないし、終わるわけもない。
だから、この苦しい毎日を次に活かさなくてはならないと必死になる。
どんなに壁にぶつかっても、苦しい思いをしても、なお「サッカーが好きだから」と思い、
「巧くなりたい」と前へ前へと進んできた。
なりたい自分になるため、100%で生きることができれば”成功”だと思う。
成功か失敗なんて、誰にも分からないし、誰にも決められない。
今の僕に、自分が成功しているという気持ちはない。
ただ、成功させたいとい願い、毎日を100%で生きようと努めている。
どんな環境や立場であっても、今の現状を察知し、何度だって軌道修正して、
その厳しい現実の中で、自分を知り、懸命に生きることが大事なんだ。
中村選手のように、辛い状況でも、前向きに生きて、
自分で”今日も必死に生きた”と思えるように頑張りたいと思いました。
そして、
どんなに壁にぶつかっても、苦しい思いをしても、「生きることが楽しい、好きだから」と思い、
「もっと強くなりたい」と前へ前へと進んでいけるように。。。
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読んで頂き、ありがとうございます。